始業前の朝礼やラジオ体操は労働時間になるか
勤務先では毎日始業5分前に朝礼をし、それが終わってから仕事に入ります。朝礼は労働時間にならないのですか。
参加を会社に強制されている場合には、労働時間になります。
労働時間
例えば、飲食店などのサービス業では、始業時に朝礼で接客用語を唱和することがあります。また、始業前にラジオ体操を行う会社もあります。
朝礼やラジオ体操などへの参加が強制されている場合、その時間は労働時間として扱わなければいけません。
労働時間は、労働者が使用者の指揮命令の下に置かれている時間のことをいいます。
次ような場合は労働時間になります。
- 朝礼やラジオ体操などへの参加が会社に強制されている場合には、それは業務命令であり、使用者の指揮命令の下に置かれていることになります。
- 参加が自由であっても、参加しないことで何らかのペナルティが発生する場合も、朝礼やラジオ体操などは事実上の業務命令であり、使用者の指揮命令下に置かれていると考えられます。
また、始業時刻には間に合ったけれど朝礼に遅れたので注意されたなどという場合も、労働時間になります。
労働時間とならないのは、朝礼などへの参加が自由でありかつ、活動へ参加しない場合であってもペナルティが発生しない場合のみです。
超過分の賃金の支払
このような強制された朝礼やラジオ体操などを本来の始業時刻前に行っている場合、働いた分の賃金の支払が必要になります。法定労働時間を超過していれば、割増賃金の支払も必要になります。
朝礼以外にも同様のケース
朝礼やラジオ体操を含め、始業時刻前に行われるものには次のようなものがあります
- 朝礼
- ラジオ体操
- 準備運動
- 掃除
- 会社内での着替
これらは、今回の朝礼のケースと同じ扱いで、参加が会社で強制されている場合には労働時間になります。